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研究資料明細

論文名稱 現代台湾における「俳句式新詩」の受容とその展開-陳黎の創作方法を中心に-
研討會開始日期 2015-05-23
研討會結束日期 2015-05-23
所有作者 倉本知明
作者順序 第一作者
通訊作者
研討會名稱 第十七回日本台湾学会
是否具有對外公開徵稿及審稿制度
研討會舉行之國家 NATJPN-日本
研討會舉行之城市 仙台
發表年份 2015
所屬計劃案
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附件 日本台灣學會行程.pdf日本台灣學會行程.pdf


[摘要] :
戦後台湾における俳句創作には二つの水脈がある。第一に日本時代から綿々と続けられてきた日本語による創作であり、第二に一九八七年の戒厳令解除(解厳)後の俳句ブームから誕生した中国語による創作である。本論ではこれまで日本で注目されることの少なかった中国語による俳句創作に注目することで、従来「日本的な感性」が必要とするとされてきた俳句が如何なる形で台湾の中国語新詩の分野において創作・発展してきたのか考察する。こうした問題を明らかにするために、第一章では戦後台湾における中国語俳句の系譜を概観してみたい。日本では戦後台湾における日本語俳句を主に日本俳句との相関性やポスト・コロニアルの視点などから論じてきたが 、戦後台湾詩壇に登場した中国語俳句がどのような影響関係の下で創作され、また展開されていったのかについては、これまで日本国内で十分な議論がなされてきたとは言い難い状態にある。本論では戦後台湾における中国語俳句が台湾と米国、二つの創作拠点を持っていた点に注目することで、それらが如何にして一九九〇年代に台湾で隆盛した無季語・無定型の「俳句式新詩」へと結実していったのか考察する。後述するように、「俳句式新詩」を創作した詩人たちは、戦後台湾において様々な形で受容されたてきた俳句の持つ簡潔な力強さを自らの創作に取り入れることによってその作風に新たな意義と変化を与えてきたが、こうした事態は「解厳」後急速に多元化していった台湾における中国語新詩の創作に新たな局面を拓いてきた。
そして、続く第二章では一九九〇年代を中心にラテンアメリカ現代詩の翻訳と平行して「俳句式新詩」を数多く発表してきた詩人陳黎の創作手法に着目することで、「俳句式新詩」が台湾詩壇及び詩人本人の作風に与えた影響について具体的な分析を試みる。「台湾現代詩の発展をラテンアメリカ現代詩史の縮図」と考えてきた陳黎は、ジャポニズムの影響からスペイン語俳句を数多く創作してきたパスやネルーダなどの翻訳を積極的に手がけてきたが、一九九〇年代からは無季語・無定型の「俳句式新詩」の創作を行うことで、郷土回帰と呼ばれるそれまでの作風から、間テクスト性を強く意識したポストモダン的作風へと自らの作風を変調させていく。本論では、日本の古典俳句やラテンアメリカ現代詩など、背景の異なる様々なテクストを混在させた陳黎の中国語俳句を対話的翻訳による間テクスト性の拡大といった視点から分析することで、現代台湾における「俳句式新詩」が持つ意義について考察してみたい。

[英文摘要] :
Two types of haiku compositions can be specified in postwar Taiwan. The first, written in Japanese, had its origin in the Japanese colonial period; the second, born from the trend of haiku composition in the post-martial law period, is composed in Chinese. This paper examines the haiku poems written in Chinese, a less studied area in Japan, and investigates the style and approach of composition necessary for this particular form of poetry that requires “specific Japanese sensibilities.” This paper begins by tracing the origin of postwar haiku poems written in Chinese in Taiwan. It then explores the creative approach adopted by Chen Li, who translated considerable Latin American modern poems and traditional Japanese haiku poems in the 1990s, and published a large number of “haiku-style modern poems” during the same period. This paper argues that Chen Li’s translations have expanded the possibility for intertextuality through the use of dialogue, enabling him to devise “haiku-style modern poetry” that incorporates literary works from different cultures. With this perspective, this paper aims to shed light on the “haiku-style modern poetry” in Taiwan that received much attention in the 1990s.