文藻外語大學W-Portfolio

「ALICE's NEVER VOYAGE」

2010-05-19 15:38:54

小さな双子のクラスマスの夜

あかあさまのおやすみのキス。髪をなでるおとうさまの大きな手。柱時計が十二回鳴るのを数えたあとも、シーツをかぶってずっと起きてた。 お互いの唇に小指をあてて誓いを立てたの。 “世界の終わりまで、ずっと一緒にいること” おとうさまは「二人で大事にするんだよ」って海の向こうから旅してきたプレイゼントをくれる。あかあさまはいつもちぎれたジェジィやリりィの手術をしてくれる。本当はうんと優しくしたい。ごめんね、って謝りたいの。でも一つしかないから。わたしたちは二人なのに。 プレイゼントに巻かれていたリボンはすべすべの絹。あかあさまにお願いして二人の手首に結んでもらった。お父様は少しこまったお顔をした。 「ずっとこのままでいられますように」って小さな声でお祈りをした。一緒に間違えないで言えるまで何回も何回もやり直した。わたしたちは一つになれる。いつでも......

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