文藻外語大學W-Portfolio

研究資料首頁-> 研討會論文

研究資料明細

論文名稱 台湾人少年工にとっての「戦後」―呉明益『睡眠的航線』における三島由紀夫表象を手がかりに
研討會開始日期 2020-05-30
研討會結束日期 2020-05-31
所有作者 倉本知明
作者順序 第一作者
通訊作者
研討會名稱 日本台湾学会第23回学術大会
是否具有對外公開徵稿及審稿制度
研討會舉行之國家 NATJPN-日本
研討會舉行之城市 東京
發表年份 2020
所屬計劃案
可公開文檔  
可公開文檔  
可公開文檔  


[摘要] :
台湾人少年工だった父親とその息子が、不可思議な眠りを通じて歴史に沈殿した記憶を呼び覚ます呉明益の長編小説『睡眠的航線』(2007年)は、その内容から『自転車泥棒』(2015年)に先立つ助走作品と見なされ、先行研究では幻想や環境意識を通じたその戦争表象に注目が集まってきた。本論では、これまで触れられてこなかった平岡君/三島由紀夫の表象に着目することで、呉明益が三島の諸作品をいかにテクストに配置したのかといった点を明らかにする。敗戦によって美しい死といった「恩寵」を反故にされた三島は、彼自身が「生つ粋の日本」と呼ぶ日本語を駆使することで、戦後日本での生き直しを図ったが、日本人になるといった「恩寵」を反故にされた三郎は、日本語に固執することで戦後台湾での生き直しに失敗する。本論は『睡眠的航線』を異なる「恩寵」が生み出した人間回復の試みを描いた作品として読み解くことで、両国における戦後を再考するものである。